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三省会書展

三省会書展は一月の総務会で廃止することが決まりましたが、報告する機会がなく、この紙面での報告になりましたことをお許しください。

三省会書展と言えば展覧会はもちろん、懇親会も含めて遊び心のある楽しさあふれる璞社のイベントでした。出品作は皆それぞれに趣向を凝らし、色とりどり、形式は様々、文字を書いていれば何でもありと思うほどの、毎年遊び心満点の書展でした。また懇親会では催し物が圧巻で恒例になっていたのが、佐和靖石さんのマジックショーや安達翠鳳社中の催し物、ビンゴゲーム、またプロの歌手や落語家などが出演するなど、毎年賑々しく楽しいひと時を過ごさせていただきました。江口先生も楽しみにされていて、自らサンタの着ぐるみを着て場を盛り上げたり、カラオケを披露されたりと懇親会に花を添えて下さったことが思い出されます。これらを企画し、お世話して下さったのが三省会部長の福山大轟さんをはじめ部員の皆さんで、福山さんは当初から三省会書展の開催にご尽力いただきました。福山さん無くしては、このような楽しい書展や懇親会が出来なかっただろうと思っています。また展覧会場の確保では当初の吹田メイシアターは川本彭元さんの口添えがあり、その後の奈良市美術館と奈良県文化会館では佐和靖石さんのお力添えによりスムーズに会場を借りることが出来ました。皆さんのご協力には感謝の念に堪えません。ありがとうございました。

さて三省会書展の歴史は古く40年近く前に遡ります。その頃は江口先生の社中展として江社書展が毎年実施されていました。ある時、江口先生の弟子の中から「自分の社中展をしたいが、少人数では難しいので合同でしよう」という話が湧きあがり、江口先生の弟子達の合同社中展つまり江口先生の孫弟子展が実施されることになりました。時は昭和59(’84)年、第一回東流会書展の始まりです。東流会書展は平成10(’98)年15回展まで続きました。その間、江口先生は平成2(’90)年に璞社会長に就任、翌年小坂先生がご逝去、更に翌年の平成4(’92)年第21回江社書展を最後に江社は解散されました。その後璞社の事業や組織改革の一環として東流会書展を三省会書展と名前を変え、璞社の行事に組み込まれ、誰もが出品できる遊び心のある楽しい書展を目指して再スタートを切ることになったのです。平成11(’99)年に始まった三省会書展は昨年22回展の予定でしたがコロナ禍で中止になり、令和元(’19)年第21回三省会書展を最後に幕を閉じました。

以上のように、三省会書展は江口先生との繋がりが非常に強く、江口先生と共に歩んできた書展です。江口先生自身も思い入れの強いものであったと思っています。それだけに江口先生がお亡くなりになった今、三省会書展も共に幕を閉じたはうがよいのだろうという思いで、廃止という結論に達したのです。三省会書展を楽しみにしている方が大勢おられることも承知です。今後、新型コロナ感染が収束し、世の中が落ち着いた時に、再度楽しい書展を望む声が湧きあがり、三省会書展に続くような書展ができることを楽しみにしています。

山本大悦(書源2021年7号より)

 
   

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