投稿日: 2024-04-09
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佐藤 芳越(2024年5号)
この号が出る頃には、地方錬成会や春期錬成会は終わっているから、記事のタイミングとしては適切でないかも知れないが、夏期錬成会も含めて、今後の錬成会へのお誘いをしてみたい。
ここ数年間のコロナ禍のため、錬成会はしばらく中断を余儀なくされ、また地方錬成会も内容方法等を工夫して実施されてきた。
過去に錬成会に出席された方は既にその楽しさ、メリットを十分にわかっておられると思うが、まだ参加されていない方、参加を迷っておられる方、錬成会の存在を知らない方は迷わず、また参加経験者の方が積極的にお誘いして参加いただくようにお願いしたい。
とりわけ、特定の先生に師事せずに書源誌を参考にご自分で勉強して、競書や展覧会に出品されている方は是非とも参加して欲しい。今後の勉強の方法や方向性について一気に視界が広がる筈である。そして参加を機に特定の先生に指導を仰ぐことを検討されても良いのではないか。また、日頃門下を指導されている先生方もその指導法の研究向上のために参加されることも意味があると思う。
その他、参加のメリットは以下のようなことが考えられる。
〇作品の作り方が学べる。(用筆法、用墨法、作品構成等)
〇用具、用材をはじめ書の周辺の知識が得られる。(筆、紙、墨、雅印、書の見方等)
〇講師や参加者の書きぶりが見られ参考になる。
〇参加者の顔と名前が一致して書友の輪が広がる。
コロナが完全に消滅している訳ではないので、従来の錬成会のような、宿泊、会食をともにするところまではいかないが、日帰り錬成会でも十分に成果が上がる筈である。自分なりの問題意識、質問事項等を準備して臨むと効果は倍増する。
初めての参加、特に個人での参加は勇気のいるものであるが、何も心配することはない。辻宅秀石部長をはじめ錬成会部の皆さんが懇切丁寧にお世話をしていただけるので楽しく錬成に打ち込めること請け合いである。また、同好の士の集まりでお互いすぐさま打ち解けることと思う。積極的に声をかけて書友を増やしていただきたい。
私事で恐縮だが、私は大学3年の時に個人で錬成会に参加した。会場に到着した途端、先輩方が書く大作の迫力に圧倒され、場違いのところに来てしまったと心細くなったが、皆さんに優しく迎えていただき、また先生方から筆を立てることと筆の抑揚(特に筆を開くこと)等を教えていただき独学だっただけに一気に開眼したような気持ちになった。初参加の時は半切コースだったが、翌年からは大作コースに参加をし、錬成会は楽しい参加行事の一つになった。
璞社書展とともに錬成会は璞社の主要行事である。地方錬成会にも積極的に参加して欲しいし、地方錬成会に参加した方も本部主催の錬成会にも是非参加して欲しい。
楽しくまた実力向上のスピードがアップすること請け合いである。
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