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書友の輪

  • 投稿日: 2024-04-09

  • カテゴリ: 未分類

山本大悦(2024年4号)

昨年末に璞社会員が一堂に会する機会を得た。第63回璞社書展祝賀懇親会である。新型コロナ感染蔓延の影響で会食は勿論、皆で集まることすらできず、ようやく昨年四年ぶりに実施できたのである。

祝賀会では璞社を育て支えてくれている大先輩から若者までもが顔を合わせることができた。璞社書展永年出品者を祝賀会で披露したこともあり、日頃お目にかかることのない大ベテランの先生方にもご出席いただいたことは何よりの喜びであった。祝賀会後半では、出席者全員参加のクイズ形式のイベントがあり、場が盛り上がり賑やかでアットホームな雰囲気が印象に残っている。

今まで書源の競書や、展覧会で名前はぼんやりと知っているが会ったことがなかった方と顔を合わし、意気投合し友達になったり、席が隣になったきっかけで知り合いになったりと、書友の輪が広がっていくことを実感した。意思疎通のためには直接会って話すことが一番大切なことだと改めて気付かされた。

 今年は本部主催の璞社錬成会が復活する。また書源、みなもとの月例審査会を四月から有資格者の先生方にお越しいただき、ご協力願うことになっている。璞社会員の皆さんが顔を合わせる機会が増えてきたということである。機会が増えても参加者がいなければ何もならない。ただ璞社の行事には会員は参加して当然であるという思いは現在にはそぐわない考えである。それだけに運営する係の人は知恵を絞り創意工夫して皆の心を掴むための企画立案し尽力してくれている。どうか璞社会員の皆さんはそれらの気持ちを汲み取って、行事に参加協力するという形で応えていただければ幸いである。

 璞社を創設された初代会長の小坂奇石先生の理念や、二代会長の江口大象先生の思いを継承するためには璞社会員全員の力をお借りしなければ成し得ないと思っている。璞社会員が様々な機会を捉えて繋がりを持つことによって璞社会員相互のネットワークが張り巡らされ、更にベテランの先生方の知恵と、若者の行動力を結集できれば、璞社の未来は明るいものになるに違いないと確信している。

 
   

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